2010年 09月 11日
juno Recording日記<東京出発~セッティング編> |
circe初のフルアルバムレコーディングとなった〝juno studio〟での3日間は、本当に、色々なことがありました。音楽の奇跡を感じて舞い上がったり、悔しさに押しつぶされそうになったり、皆で大笑いしたり、トラブルがあったり、新しい発見も、仲間との絆も全てが凝縮されていて、まるで人生の縮図のような3日間でした。
これから〝juno Recording日記〟と題し、3日間のエピソードやアルバム収録曲の紹介などなど、振り返ってみたいと思います!!
2010年9月6日(月)AM8:00海老名SA集合。2台の車には、録音機器と楽器(ドラムフルセット含む)が積まれており、大人5人×3日分の食料と衣服などで、完全に積載量オーバーのパンパン状態です。小田原厚木道路を通って熱海まで2時間。最終コンビニで必要なものを買い揃え、山道をひたすら登ること20分。閑静な別荘宅が並ぶ高原の地に〝juno studio〟はありました。
〝juno studio〟は、長屋のような設計で、横に4つ同じ部屋が並んでいます。手前がスタジオで、その隣の部屋が寝泊りするスペース。奥2つの部屋には建物のオーナーが住んでおり、スタジオ名の由来となった犬の〝juno〟も庭で飼われていました。スタジオはロフト設計で、上がコントロールルーム、下が演奏スペースです。シーズンオフは人がいない別荘地でも、音漏れ注意なので、基本的な防音設備に加え、窓という窓に遮音板などの工夫が凝らしてありました。(それでもバンドで鳴らせば音は漏れてしまいますが)
着いて早々、準備に取り掛かります。まずは録音機器の搬入。その後は各楽器のセッティング。マリンバは他楽器とのカブリ(マリンバ用のマイクが他の楽器の音を拾ってしまうこと)を最大限に考慮して間に衝立を立てます。衝立の角度や場所によって響きが変わるので、何度も試し最善の位置を探します。普段のライブだとマリンバのマイクは3本ですが、レコーディングではより豊かな音を録ろうとの考えから上下合わせ6本のマイクを立てました。
ギターはライブで使用しているHonda Sound Works(現Far East Erectric)のアンプと、スピーカー一発のキャビをマイク一本で録ります。余計な音を吸音してくれるということで畳(!!)の上にキャビを置きます。
そして星くんのドラムは、知り合いが経営しているドラムショップ(東京富士見ヶ丘のGATEWAY)でレンタルした60年代のオールドのドラムです。何より見た目がめちゃくちゃカッコイイ。エンジニアに伊藤さんによる独自のマイキングも必見です。
ちなみにレコーディングには、「バラ録り」、「一発録り」というのがあります。「バラ録り」は、各楽器をバラバラに録って行く方法で、初めにドラムだけ録って、その後ベース、ギターなど重ねて録っていきます。よって各楽器の部分的な録り直しが簡単で、何度もやり直すことができます。「一発録り」は文字通り、せーので全員一緒に録る方法です。演奏の正確さよりライブ感を重視した感じの録り方です。
circeは基本的に一発録りで、しかも今回は全員同じ部屋で演奏するので、部分的な録り直しは一切不可能でした。誰かがミスをすれば初めからやり直しです。そもそも曲が7分~9分と長く、何度もやり直すと体力や集中力が切れてきます。失敗は許されず、かつ少ないテイクで良い演奏をしなくてはいけないという、ずいぶんストイックな状況でのレコーディングでした。
そんな録り方を選んだのは、今回のアルバムは、一緒に演奏してこそのグルーヴや抑揚を大事にしたいという考えがあったからです。皆同じ部屋で、お互いのプレイを生で感じつつ、自然で有機的な演奏、というのが基本のテーマでした。
〝juno studio〟は、そういう録音が出来るスタジオでした。
さて、<東京出発~セッティング編>はこれでおしまいです。
次回は<音決め~LOVEドはまり編>!!収録曲なども掲載予定です!!お楽しみに!!
これから〝juno Recording日記〟と題し、3日間のエピソードやアルバム収録曲の紹介などなど、振り返ってみたいと思います!!
2010年9月6日(月)AM8:00海老名SA集合。2台の車には、録音機器と楽器(ドラムフルセット含む)が積まれており、大人5人×3日分の食料と衣服などで、完全に積載量オーバーのパンパン状態です。小田原厚木道路を通って熱海まで2時間。最終コンビニで必要なものを買い揃え、山道をひたすら登ること20分。閑静な別荘宅が並ぶ高原の地に〝juno studio〟はありました。
〝juno studio〟は、長屋のような設計で、横に4つ同じ部屋が並んでいます。手前がスタジオで、その隣の部屋が寝泊りするスペース。奥2つの部屋には建物のオーナーが住んでおり、スタジオ名の由来となった犬の〝juno〟も庭で飼われていました。スタジオはロフト設計で、上がコントロールルーム、下が演奏スペースです。シーズンオフは人がいない別荘地でも、音漏れ注意なので、基本的な防音設備に加え、窓という窓に遮音板などの工夫が凝らしてありました。(それでもバンドで鳴らせば音は漏れてしまいますが)
着いて早々、準備に取り掛かります。まずは録音機器の搬入。その後は各楽器のセッティング。マリンバは他楽器とのカブリ(マリンバ用のマイクが他の楽器の音を拾ってしまうこと)を最大限に考慮して間に衝立を立てます。衝立の角度や場所によって響きが変わるので、何度も試し最善の位置を探します。普段のライブだとマリンバのマイクは3本ですが、レコーディングではより豊かな音を録ろうとの考えから上下合わせ6本のマイクを立てました。
ギターはライブで使用しているHonda Sound Works(現Far East Erectric)のアンプと、スピーカー一発のキャビをマイク一本で録ります。余計な音を吸音してくれるということで畳(!!)の上にキャビを置きます。
そして星くんのドラムは、知り合いが経営しているドラムショップ(東京富士見ヶ丘のGATEWAY)でレンタルした60年代のオールドのドラムです。何より見た目がめちゃくちゃカッコイイ。エンジニアに伊藤さんによる独自のマイキングも必見です。
ちなみにレコーディングには、「バラ録り」、「一発録り」というのがあります。「バラ録り」は、各楽器をバラバラに録って行く方法で、初めにドラムだけ録って、その後ベース、ギターなど重ねて録っていきます。よって各楽器の部分的な録り直しが簡単で、何度もやり直すことができます。「一発録り」は文字通り、せーので全員一緒に録る方法です。演奏の正確さよりライブ感を重視した感じの録り方です。
circeは基本的に一発録りで、しかも今回は全員同じ部屋で演奏するので、部分的な録り直しは一切不可能でした。誰かがミスをすれば初めからやり直しです。そもそも曲が7分~9分と長く、何度もやり直すと体力や集中力が切れてきます。失敗は許されず、かつ少ないテイクで良い演奏をしなくてはいけないという、ずいぶんストイックな状況でのレコーディングでした。
そんな録り方を選んだのは、今回のアルバムは、一緒に演奏してこそのグルーヴや抑揚を大事にしたいという考えがあったからです。皆同じ部屋で、お互いのプレイを生で感じつつ、自然で有機的な演奏、というのが基本のテーマでした。
〝juno studio〟は、そういう録音が出来るスタジオでした。
さて、<東京出発~セッティング編>はこれでおしまいです。
次回は<音決め~LOVEドはまり編>!!収録曲なども掲載予定です!!お楽しみに!!
by circenews
| 2010-09-11 02:30
| juno Recording日記